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中医(中国伝統医学)について~その2~

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日本人にとって中医(中国伝統医学)は未知な医学というイメージが多いかと思いますし、実際に日本で本格的な中医治療をやっているところは殆どないと思います。中医というと鍼、灸、漢方薬といったイメージだろうと思いますが、実際にどのように診察、診断、治療をしているかは殆どの方が経験ないと思います。日本にも鍼灸院などがあり鍼や灸の治療を受けた方はいるかもしれませんが、漢方薬による治療を受けたことがある方は殆どいないと思いますので、今日は主に漢方薬による治療方法を紹介したいと思います。

漢方薬と言っても日本のツムラのような粉末の漢方だけではなく水剤、丸薬、粉末(顆粒)と薬の形も様々です。ですが主に水剤がメインになってきます。漢方薬による治療ではまず望診、聞診、問診、脈診と言った診断をして最後に4つの中から得た必要な情報を元にして漢方薬の処方を行います。漢方薬では西洋医学のようにただ単に症状に対して薬を処方するのではなく患者さん一人一人の健康状態、生活環境、体質などから診断しその方専用の薬を処方する形となっているので、例え同じ頭痛でもAさんがBさんに処方された漢方薬を服用したところで効果は期待できません。頭痛を例に少し紹介すると頭痛と言っても場所や痛み方、どんな時に頭痛がするかなどたくさんの原因がありますので必ずともみなさん全く同じ頭痛とは限りません、例え痛みかたが全く一緒でも年齢や性別、生活環境などは異なってきますのでやはり同じとは言えません。では漢方薬は何を元に処方されているのでしょう?漢方薬を勉強するにあたって非常に重要になってくるのが「傷寒論」と言う本です。「傷寒論」では六経弁証法という理論に基づいて診察、診断をするとしています。
少ない薬の数で大きな治療効果が期待できるので有名な先生達はこの「傷寒論」を熟知しています。よって中医を体験される方は、是非先生に色々と中医について質問してみてください。きちんと説明できる先生は信頼できると言えるでしょう。自分がきちんといい先生に診察してもらえているのか目安にもなるので今後診察をされる時には恥ずかしがらずに聞いてみてください。

なお、中日友好病院中医科では完全な中医治療を受けることが可能です。私の専門は内科領域全般で、日本語での診察可能です。不眠・胃腸の不調・めまい・高血圧・胆石・生理不順・花粉症・アトピー・冷え性など、様々な体の不調に対して診察可能です。ぜひ興味がある方は遠慮せずお気軽にお越しください。診察につきましては予約制ですので、中日友好病院予約室(010-6428-2297/010-84205071※日本語対応可能)までお問い合わせ下さい。

最後に漢方薬の煎じ方を載せておきます、ご家庭でもできますので興味がある方はぜひお試しください。
土鍋を用意します。大きめのやつがいいでしょう。薬をまとめて濾過できる袋に入れますそれを水に30分程度つけておきます。そのあと強火で沸騰するまで熱します、沸騰したら今度は弱火にして1時間ほど時間をかけて熱します、1時間後火を止めて1日2回朝晩食後に服用してください。保存は冷蔵庫に入れれば大丈夫です。また、漢方薬によっては特殊な煎じ方を要するものもありますのでご家庭で煎じる場合は医師に聞いてください。今回は特殊な漢方薬がない場合の煎じ方をご紹介しました。
中日友好病院中医科では、診察後の処方箋を専門の薬剤師が煎じ、1つ1つパックにつめて後日お渡しすることも可能です。ご面倒な方はぜひお申し付け下さい。

以上文責:
中日友好病院国際部中医内科医師  張子義

以下、その他の情報提供:

[鍼灸治療]
鍼灸治療といえば、肩こり,腰痛,膝痛などの疼痛疾患という考えを持たれる方が多いですが、実際の治療範囲は頭痛,めまい,耳鳴り,鼻炎,不眠,眼精疲労,冷え症,生理痛,不妊症,便秘,下痢,うつ病などをはじめ様々な症状と疾患に対して効果があります。
人の身体の中にある「気」(生命エネルギー)というものは「経絡」という道を通っており、この経絡上に点在するものを「経穴」(ツボ)といいます。「気」の過不足や停滞などにより、様々な症状が現れてしまいます。症状が現れるとあるツボに反応が現れるので、そこに鍼やお灸を施し治療をします。例えば、頭痛の際に頭に鍼を施さず、足や手のツボを用いて治療するのも、「経絡」と「経穴」というものを利用しているからです。
中国では本場ということもあり、鍼灸治療は多くの方に知られ、西洋医学と同等の医学であり治療を行います。中医学の病院や鍼灸科には脳血管障害による半身不随や顔面神経麻痺,パーキンソン病など難病といわれる症状の患者さんが多く来院されています。日本ではまだまだ鍼灸に対する認識は薄く、軽症の疾患や体質改善を主とした健康管理やリラクゼーションが中心になっています。

[推拿按摩]
推拿(すいな)は中医師の資格を持つ医者が行う医学的な治療。按摩(あんま)は日本でもなじみの深い物となりますが、リラクゼーションという目的が強いです。中国には推拿科がある病院が多くあり、頚椎病や腰椎椎間板ヘルニアなど、日本の整形外科で見られる疾患が多いですが、推拿科の先生は皆中医師なので、手技を終えた後に鍼灸治療をする先生も居られます。
先ほどの鍼灸治療でも記載しましたが、頭痛のときに下肢を用いて治療します。これは推拿や按摩でも共通することで、中国医学の古典には「上の病は下で取る」という治療法側があり、足を按摩することにより痛みが取れてしまうことがあります。

[中医治療を受けられる北京市内の医療機関]
(1)日本人の利用者の多い北京の中医クリニック 紹介
<北京御源堂中医診所>
○診療科:中医全般(内科、婦人科、皮膚科、小児科、鍼灸按摩科、リハビリ科 )
○所在地:朝陽区南新園西路8号 龍頭公寓北棟1F
○電話番号:010-8735-9958(常時日本語による電話受付)
〇備考:ホームページ(日本語) http://www.dywjmed.com/bjyyt/Default.asp?Lang=jp
[分院]
<北京東文中医診所>
○診療科:中医全科(内科、婦人科、小児科、皮膚科、整形外科、鍼灸科、推拿按摩科)
○所在地:朝陽区霄云里8号酒店107室
○電話番号:010-5613-7616(常時日本語による電話受付)
〇備考:ホームページ(日本語) http://www.dywjmed.com/dwzy/Default.asp?Lang=jp

(2)北京で中医治療を受けられる病院
・広安門医院国際医療部(日本語不可)
・望京医院(日本語不可)        など