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北京市友好協会のお誘いを受け、出来たばかりの大興西瓜博物館見学とスイカ刈りをセットにした親睦企画を、スイカの色に合わせて日本人会緑化委員会主催で行うこととしました。以下、その顛末を見学記としてご報告致します。
【いざ出発】 大人27名子供13名、総勢40名を乗せたチャーターバスは、8時50分、予定通り貴賓楼飯店の大門を後に、一路大興へ向かった。目的地大興は北京の西南西に位置し、高速道路(京開高速)で40分程度の北京近郊にあり、交通の便も非常によい所にある。北京市友好協会の@@さん他、北京市友好協会の2人の青年にも同行頂いた。@@さんによると、大興一帯はスイカだけではなくブドウ、梨、桃等の果物の栽培が盛んに行われている土地柄であるとの説明であった。気の早い輩は「次は桃にしよう」とか「梨にしようとか」・・・口々に勝手なこと、いや積極的なご意見が飛び交って遠足気分で和気藹々とした雰囲気で車窓を楽しんだ。そうこうするうちに高速道路の下の一般道路にはスイカを売るトラックや荷車が左右に夥しく目にするようになり、周辺はスイカを含め果物の里といった風情が心地よい。突然右手にこの辺りでは奇抜としか言いようがない「スイカが羽ばたく形をした建物」が見えてきた。とは言え、はじめはスイカが羽ばたく姿には見えず、近未来的建造物でスイカを題材とした博物館としては予想を超えた立派な出で立ちであった。その博物館を横目にバスはスイカ刈りの出来る場所へと急いだ。程なく農協の作業施設のような建家の前でスイカ刈りの係の人が我々を迎えてくれた。
【スイカ刈り】 早速、ここの畑で収穫できるスイカの説明を受けながら、試食会が始まった。ここで知ったことは、スイカの外側の色が緑だけではなく黄色のスイカがあることだ。また、スイカは一般的には地面で育つものと理解していたが、ここでは蔓になっているものがあるという。試食した中で多くの人が「これは甘い」と極めた「京秀」という小ぶりのスイカは評価が高かった。このスイカも蔓になっているという。大きさはダチョウの卵を一回り大きくしたくらい。ダチョウの卵では判らない人には、ラグビーボールの両端を丸くした様なもので許してもらえるだろうか。幾つか試食した後、いざ出陣となった。 スイカ刈りが出来る畑まで徒歩で3分ほど、40分程の時間決めで炎天下の中での収穫作業を開始。子供達の明るい歓声が畑に響く中、大人達は声を荒げている。「大きいのを取るのよ、シールが張っているものだけよ・・・。」我々夫婦も負けじと畑の中へ分け入り、職員の助言通り一つ目の「京秀」をゲット。その後奥に進むほどに大きいのを見つけ、それをゲット。次々にスイカを収穫し、遂に黄色いスイカをゲット。メロンと見違える様だ。しかし、よく見ると、職員の助言のあった最初のものが一番小さかったことに気が付いたが、後の祭りだ。きっとこれは「最甜的」に違いないと言い聞かせた。 スイカ刈りを終えた参加者達は、スイカ畑の隣にあるビニールハウスで栽培されているランの鉢植えを見ながら、暑さを避け時間をつぶした。一鉢80元でとても綺麗なランの花を求めた参加者もいた。スイカとランの花を持って帰るのは結構大変だろうなと思ったので、買うのをやめた。 それぞれ思い思い(重い重い?)に両手にスイカの入ったビニール袋を携えながらバスに乗車し、一路大興西瓜博物館へ向かった。
【大興西瓜博物館】 大興西瓜博物館の外観はやはり立派そのものだ。スイカには悪いが、立派すぎるくらいだ。博物館員の説明では開館したのは今年の5月28日で、第16回北京大興西瓜節開会式と同時に行われたばかりで、まだぴかぴかの1年生の博物館だ。博物館の敷地総面積は22,000m2、建築面積4,000m2超の2階建ての建家で、ロビーを境に東棟と西棟に分かれて展示室がある。展示内容はスイカの歴史、栽培技術、スイカの文化等多岐にわたる展示が行われている。スイカの発祥の地はエジプトであったことが、私のここでの大きな収穫の一つだ。展示品は900枚以上の図パネル、写真パネル、140程のスイカの模型、200個余りの種の見本等々。時間があったらもっとゆっくり見学したいものだ。皆、後ろ髪を引かれる思いで(早くビールを!と言う大人達も見受けられたが・・・)、急いで博物館の隣にある地元田舎料理屋へ向かった。
【回燕軒というレストラン】 回燕軒はごく普通?の田舎のレストランと言った感じだ。スイカ博物館の隣にある地元田舎料理とは、ひょっとして・・・。誰しも考えそうな悪い予感がした。日本でも良くあるご当地名物に「何々づくし」というやつ。そう「スイカづくしの料理」が出るのでは?との不安を「それだけは避けました」との事務局の説明がその心配を一掃した、かに見えた。思い思いにスイカ刈りやスイカ博物館の感想を話しながらの昼食を進めていた矢先に、スイカ料理が少しずつ出てきた。「スイカだ、これもスイカだ」と。服務員に言わせれば、本日予約のものはスイカづくしではないと明言。しかし、スイカ丸ごと利用したスイカスープ(鶏、キノコ、野菜が入ったスープで、ほんのりスイカの香りがして美味)、スイカの・・・(飴を絡めた料理)、スイカゼリー、スイカサラダがテーブルを埋めていった。しかし、以外と言ってはスイカ料理に失礼だが、思ったよりどれも皆美味しい。食を進めていくうちに、また再度友人とでもここに来て今度はスイカづくしを挑戦してみようと思った。料理自体は素朴で野菜中心、中高年には極めて体に合うと感じた参加者も多いようだった。他に目を引いた料理はカボチャを蒸しただけのもの、これが以外にカボチャそのものの甘さが出ていて、なかなか美味しかった。平均年齢の最も高い我々のテーブルではカボチャは最も人気が高く、あっという間に無くなったのは驚きであった。もう一つ驚いたのは、お金のことは言いたくないが、これだけの料理とサービスがこの料金で頂けるとは、流石中国と再認識した次第。全体的にスイカと野菜中心の料理であったため、年配者にはすこぶる評判が良かったようだ。
【帰路編】 お腹も満たされ、北京へ戻る帰路、高速道路から嫌な看板が目に付いた。「スイカ3個xx元。」我々が収穫したスイカの値段の3分の一だ。しかし、我々のスイカは自らが収穫したもぎたてのスイカであり、また、親子、家族で収穫した愛に満ちたスイカ(ちょっとオーバー?)であって、単なる価格では比較できない価値があるはずだ。また、日本人会を通じて人と知り合う機会が得られ、北京に暮らす日本人同士の親睦の輪の中で収穫したスイカは、道ばたで売られているスイカなどと比較出来ない価値あるスイカであることに異を唱える参加者は居ないであろう。帰路は往路と異なり心地よい疲労を感じつつ、午後2時半、無事貴賓楼飯店に到着した。到着後は、各自三々五々、両手に大きな袋を携えながら自宅に向かった。
【スイカの効能】 スイカ(西瓜)は中国古代の医学書にもその効能が記されている。南宋時代の医学書には眼病に効くと記されている。元の時代には熱を冷ます効果が記されている。また、お酒飲みのお父さん方には、スイカ汁が酔いを覚ます効果あるとされている。明時代医学者李時珍先生の著書「本草綱目」にはスイカには、「喉の渇き止め、解熱、喉荒れ防止、精神安定、健胃健腸、酒酔い止め」などの効果があるとの記載がある。とは言え、スイカの食べ過ぎは身体を冷やす効果もあるので、注意して食べることを心掛けたいものだ。
-あとがき- 当初、「スイカ刈り」って何。西瓜博物館?と言ったようなハテナマークが付く企画に少々心配もありましたが、ふたを開ければ40名の参加者がありました。スイカをテーマとした博物館は“世界広し”と言えども、ここ中国が唯一であると思います。パソコンで調べてみても、スイカ業者やスイカ研究家が開いているバーチャル博物館はあっても、実際スイカそのものを扱っている博物館は恐らく中国だけではないでしょうか。西瓜博物館ではスイカの種類、ルーツ、栽培技術、スイカ文化等を学習することが出来、また日本では恐らく実施しているところはないスイカ刈り体験など、参加者全員にとって実り多いものとなったと感じて頂ければ幸いです。大変ご苦労様でした。 |
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