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中日友好病院(2)予防保健科訪問記

出所:生活環境委員会 作者:生活環境委員会 日期:2008-11-13 クリック数:
1.予防接種を巡る日中の違い
予防接種に関しては、日本では、当初、社会防衛を目的に強制実施され、感染症の発生状況、国民意識の変化に鑑み、「義務」から「勧奨」へと個人の意思が尊重されるようになりました。一方、中国では、まだそのような状況になく、政府のリーダーシップの下で予防接種が強制的に実施されています。副作用に対する補償も今年になってようやく制度化されたばかりです(日本では1977年に制度化)。流行する感染症、ワクチンの品質について、日本と中国では、次の通り異なります。
<感染症の違い>
B型肝炎や水痘(水ぼうそう)は、日本では予防接種法の法定接種となっていませんが、中国では、法定されています。また狂犬病は、日本では撲滅されていますが、中国ではまだ数多く発生しており、必要に応じ予防接種が必要となっています。
<ワクチンの品質の違い>
日欧米製と中国製では、ワクチンの型が異なる場合があり、また同じ型でも一般に品質に差異があります。医療機関において予防接種するに際し、外国製と中国製のどちらかを選択することになります。価格は2~3倍の開きがあります。

2.中日友好病院インタビュー
中日友好病院予防保健科を訪問し、範主任医師に、インタビューしてきました。なお、同病院に勤務中の高須さん(看護師)にも同席してもらいました(聞き手:在中国日本大使館西川)。

中日友好病院予防保健科の概要
 スタッフ  :医師4人、看護婦8人、技師1人
 業務内容  :予防接種、児童保健、婦女保健、食品衛生管理、健康教育、伝染病調査、栄養指導、肥満指導、虚弱児指導、知力検査、視聴覚検査

予防接種一般について
Q 予防接種の取り扱いに関する新制度が今年から実施され、「1種予防接種」は無料、「2種予防接種」は注射器代とサービス代のみ徴収(ワクチン費用は無料) 、となりましたが、具体的にはどのような予防接種が「1種」、「2種」ですか?
A 1種 ポリオ、BCG、DPT(ジフテリア・百日咳・破傷風)、麻疹、B型肝炎、日
本脳炎、流行性脳脊髄膜炎
  2種 MMR、水痘、A型肝炎、インフルエンザ

Q 予防接種に対する医療保険適用の有無を教えて下さい。
A 適用ありません。

Q 予防接種一般の周知・広報方法を教えて下さい。
A 掲示板への掲載、父母教育が中心です。出生後、予防接種手帳が交付されます。

Q 予防接種副作用被害事例はありますか。
A 友好病院ではこれまでに大きな事故はありません。

各疾病について
Q 結核に関して、最近、日本ではツベルクリン反応廃止、BCGの直接接種となりました。北京ではどうなっていますか?
A 中国では一般に、現在もツベルクリン反応接種を実施しています。

Q 日本脳炎に関して、日本では、副作用を原因に予防接種を勧奨を行わなくなりました。中国では蚊が多いので、やはり予防接種が必要ですか?
A 禁忌症があればともかく、そうでなければ、接種を薦めます。しかし、日本脳炎は、蚊の発生時期に予防接種することは避けるべきです。よって、7月から9月以外の時期に接種することが適当です。

Q インフルエンザについて、老人への接種はどのように勧奨していますか?
A SARS流行以降、SARSとインフルエンザは症状が紛らわしいので、地域で接種を積極的に勧奨するようになりました。友好病院も9月頃になると、地域に出向いて宣伝しています。1回70元ぐらいです。

Q 狂犬病の予防接種は可能ですか?
A できません。疾病予防コントロールセンター(CDC)で接種可能です。

Q この冬、安徽省等において流行性髄膜炎が流行しましたが、友好病院の対応は?
A 流行性髄膜炎はそもそも北京市では予防接種が義務化されていましたが、これは「A型」のワクチンでした。安徽省で流行したのは「C型」でした。当院では、12月から、A・C両方に対応できるワクチンを使用することとしています。また、市作成のパンフレットで予防を啓発しました。予防接種に来られた方も多くいましたが、混乱はありませんでした。
(注)流行性髄膜炎は2004年末から05年1月にかけて安徽省を中心に流行しました。北京でも流行の可能性が否定できないため、市民に対してワクチン摂取を呼びかけるとともに、市政府は、4月、数十万人にのぼるといわれる農村部から来た契約労働者に対し、流行性髄膜炎のワクチン接種を無料で行うこととし、公的病院は建築現場等を訪れ、ワクチン接種を行いました。

Q この春、安徽省におけるA型肝炎予防接種事故(副作用)が問題となりましたが、A型肝炎に関する現在の予防接種状況は?
A 現在は、このような事故があったので、国外産ワクチンを中心に使用しています。中国衛生部の専門家によると、この事故の原因は、ワクチンの品質の問題ではなく、流通過程上の温度管理上の問題であるとしています。
(注)報道によると、中国安徽省で、6月、A型肝炎ワクチンを接種した児童・生徒約300人がめまいや呼吸困難、手足のまひなど異常反応が発生し、6歳の少女1人が死亡したまし。小中学校など19カ所で3~16歳までの計2444人がワクチンを接種していました。
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