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【北京生活安全情報】狂犬病の治療と予防-ワクチン投与-について

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毎年9月28日は「世界狂犬病デー」です。国家統計局が公表しているデータによると、2013~2017年の間、中国における発病者数は年々減って来ているようです。

2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
発病者数(人) 1172 924 801 644 516

中華人民共和国国家統計局>年度数据 (2019.9.17)
http://data.stats.gov.cn/easyquery.htm?cn=C01

しかしながら、動物から傷を負わされ狂犬病ワクチンを接種される方は、北京市内だけでも毎年のべ10万人以上おられますので、狂犬病が根絶出来ていない中国においては、要注意状態は5年前も今も少しも変わっていません。

治療と予防ですが、(日本の)国立感染症研究所のWEBサイトに掲載されている文章によりますと、

【治療・予防 】
国立感染症研究所 ウイルス第一部 新井陽子Dr
https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/rabies/392-encyclopedia/394-rabies-intro.html
海外、特に東南アジアで狂犬病が疑われるイヌ、ネコおよび野生動物にかまれたり、ひっかかれたりした場合、まず傷口を石鹸と水でよく洗い流し、医療機関 を受診する。狂犬病ワクチンと抗狂犬病ガンマグロブリンを投与する。狂犬病は一旦発症すれば特異的治療法はない。このためできるだけ早期に、ワクチンと抗 狂犬病ガンマグロブリンを投与する必要がある。
ワクチンとしてはヤギ脳由来で不活化したセンプル型のワクチン、乳のみマウス脳由来で不活化したフェンザリダ型のワクチン、組織培養ワクチンとして、フランスのヒト二倍体細胞ワクチン、VERO 細胞ワクチン、ドイツと日本で製造されているニワトリ胚細胞のワクチンがある。動物脳由来ワクチンは、副反応が組織培養のワクチンより強いので避ける方がよい。しかし、開発途上国ではいまだにセンプル型しか入手できない国もある。また、ガンマグロブリンはヒトとウマの2種類の製剤があるが、ウマの製剤は 2001年に製造が中止され、入手困難となっている。国内では抗狂犬病免疫グロブリン製剤は承認されていないので、入手はほとんど不可能である。
WHO およびわが国では、暴露後免疫(治療用としてのワクチン)は接種開始日を0として3、7、14、30、90日の6回を推奨している。前述のように、日本で は狂犬病が発生していないので、旅行等で海外に出かけてもその危険性を認識していない人が多く、イヌに不用意に近づきかまれる例 があとを絶たない。むやみにイヌや野生動物に接触しないこと、現地の状況や活動範囲などから危険度を考慮して、必要があればワクチンをあらかじめ接種する よう勧められている。予防用とし てのワクチン接種は4週間隔で2回、さらに、6〜12カ月後に追加免疫をする。

とされています。

しかし、ここ中国においては、狂犬病ワクチン接種には現在2通りのパターンがあり、一つは「5回接種パターン」と称され、0日目(第一回目の接種日)、3日目、7日目、14日目、28日目にそれぞれ1本づつ接種し、もう一つは「4回接種パターン」と称され、0日目(〃)にはワクチンを2本接種し、その後、3日目、7日目、21日目にそれぞれ1本づつ接種します。また、負傷の程度が甚だしい場合では、ワクチン接種前に、更に狂犬病血清或いは狂犬病免疫グロブリンを投与する、とされています。

現在、市内には109ヶ所の狂犬病免疫予防外来(「北京市狂犬病ワクチン接種可能医療機関」)が存在しています。この109ヶ所のリストの最新版(2018.8.10版)を北京市疾病予防コントロールセンターのWEBサイトよりダウンロードし、見易く加工してPDFファイルとして添付しています(https://www.nihonjinkai.org.cn/wp-content/uploads/2019/09/kkb.pdf)ので、いざという時に活用して下さい。

その109ヵ所の狂犬病免疫予防外来(「北京市狂犬病ワクチン接種可能医療機関」)の中、日本語での対応が可能な外資系医療機関として「ユナイティッドファミリー病院」、同じく日本語での対応が可能な日本人として利用しやすい医療機関として「北京中日友好病院」、所在地が大使館から近い医療機関として「北京明徳病院」「将台社区衛生服務中心」「東風社区衛生服務中心」があり、添付ファイルでは赤色でチェックを入れています。

文責:
生活環境委員会 重村新吾